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問いの力

整理日: 2026-03-16

#学び #リファレンス #思考

書籍情報

  • 著者: 岸良裕司(Goldratt Japan CEO)
  • 出版社: Goldratt Japan
  • 発行: 2023年2月
  • 読了日: 2025-12-08

一言でいうと

正解のない時代を生き抜くには「答え」ではなく「良い問い」を立てる力が必要。エリヤフ・M・ゴールドラット博士のTOC(制約理論)をベースに、問題解決を加速させる「問いの力」の使い方を、イラスト付きでわかりやすく解説した一冊。


構造図

flowchart TD
    A["答え"]
    A --> B["良い問い"]
    B --> C["問いの力"]
    style C fill:#c05746,color:#fff,stroke:none

本書の構造

  • Prologue: ブレークスルーを生む「問いの力」
  • Chapter 1: 悪い問い
  • Chapter 2: 良い問い
  • Chapter 3: 正解をつくる
  • Chapter 4: 成長し続けられる目標設定
  • Epilogue: 訓練すれば誰でも天才になれる

※「アリとキリギリス」の寓話をベースにしたイラストストーリーが各章に挿入されている


各章の要点

Prologue: ブレークスルーを生む「問いの力」

  • ゴールドラット博士の言葉: 「学ぶことの最大の障害は答えを教えることではないか?それは、自分で答えを見つける機会を永久に奪ってしまうからである」
  • 人が考えるようになるためには、「!」マークよりも「?」マークのほうがよっぽどいい
  • 「正解」のない世の中では、自分で問いを立てて、答えを出すことが普通に要求される
  • 「The right question to ask here is...(ここで問うべき正しい問いは……)」と言うと、白熱した議論でも話の流れがガラッと変わり、問題解決へと加速する

Chapter 1: 悪い問い

  • 質問には危険が潜む: 下手な質問をすると、相手を責めたり、心を傷つけたりする
  • 「問いの力」は諸刃の剣 → 誤って使うとダークサイドに陥る
  • ソクラテスが死に追いやられた理由も「問い」の使い方にあった
  • ゴールドラット博士との夕食で学んだこと:問いを誤って使うと、相手を傷つけるだけでなく、自らも傷つきかねない

Chapter 2: 良い問い

  • 問題とは何か?: 「問題とは、現状と目標とのギャップである」(JIS定義)
  • 「問題を正確に定義しなさい。そうすれば、問題は半分解決したのも同じだ」— ゴールドラット博士
  • 良い問いをつくる2つの手順:
    1. 「目標は何か?」
    2. 「目標を達成するためにはどうしたらいいか?」
  • 「なぜうまくいかなかったんだろう?」がダメな3つの理由:
    1. 答えが見つかっても問題が解決できるとは限らない
    2. 原因を解消できても目標達成できるとは限らない
    3. 変えられない過去に問いかけている → 未来に集中すべき
  • どういう状態になったらいいんだろう?」という問いは、変えられる未来の扉を開く

Chapter 3: 正解をつくる

  • 副作用を解消する4つの問い「気因解利」:
    1. 気がかりなことはありますか?
    2. その原因はなんでしょうか?
    3. その原因を解消する方法はありますか?
    4. 気がかりなことが解消するとどんな利点がありますか?
  • 仮説には論理がある:「前提」「行動」「結果」「理由」のセットで仮説を立てれば、自然科学と同じレベルの再現性のある科学理論になる
  • 暗黙知を形式知にすることで、できない人でもできるようになる

Chapter 4: 成長し続けられる目標設定

  • 『ザ・ゴール』では「会社の目標は一つしかない。お金を儲けることだ」と主張
  • しかし、会社の目標と、そこで働く人の人生の目標は別物
  • 自分の目標は自分で決めるべき
  • あなたの人生の目標は何だい?」— ジョナの質問
  • 「どういう状況になればスゴイと思えるか?」と考える
  • 人生の「ザ・ゴール」を達成するための「中間目標」を設定する
  • TOC(Theory Of Constraints:制約理論)の実践的な知識を活用する

Epilogue: 訓練すれば誰でも天才になれる

  • 鍛え抜かれたボディビルダーの体は、生まれつきではない。何年もの訓練で鍛え上げた
  • 頭も同じように訓練で鍛え上げることができる。訓練すれば誰でも天才になれる
  • 「問いの力」はパワフルだが、「悪い問い」を使えばダークサイドに陥る
  • 人は自己防衛本能を持っていることを忘れてはならない
  • 相手が自分を守っているようになったら、悪い問いになっている証拠 → まず謝ること

キーコンセプト

  • 「!」より「?」: 答えを教えるより、問いで考えさせる
  • 問題 = 現状と目標のギャップ: 問題を正確に定義すれば半分解決
  • 良い問いの2ステップ: ①目標は何か? ②どうしたら達成できるか?
  • 気因解利: 副作用を解消する4つの問い(気がかり→原因→解消法→利点)
  • 過去より未来: 「なぜ?」より「どうなったらいい?」
  • ダークサイド: 悪い問いは相手の自己防衛本能を刺激する
  • 訓練で天才になれる: 考える力は鍛えられる

私の気づき・学び

(読書中に追記していく)

  • 「なぜうまくいかなかった?」と自分を責める問いは、メンタルヘルスにも悪影響
  • 「どういう状態になったらいい?」という未来志向の問いに変換する習慣をつけたい
  • [[イシューからはじめよ]]と通じるものがある:良い問い(イシュー)を立てることの重要性

関連リンク

  • [[イシューからはじめよ]] - 同じく「問い」の重要性を説く本
  • エリヤフ・M・ゴールドラット『ザ・ゴール』
  • TOC(Theory Of Constraints:制約理論)

参考

  • 原本: /Users/kodachan/Documents/kindle_スクショ/screenshots/kindle_book_20251208_001407.pdf
  • Goldratt Japan: https://goldrattgroup.com/jp/